2016年9月25日日曜日

久しぶりにライブします!(not パラメキア帝国)

 以前から付き合いのあるゲー音部さんで、セッションではなくライブイベントをしよう!という企画が立ち上がりました。2016年11月19日(土)に、浅草橋のBUNGAJANというライブハウスで行われます。(詳細は以下のサイトをご覧ください。)
 http://kantogeonb.blog.fc2.com/blog-entry-21.html

 この中の「Fluffing Moogles (フラッフィングモーグリズ)」というバンドで、死神博士&てまりが出演します。
 なんだパラメキア帝国はもうやめたのか、とか、イングヴェイのように「ああ、ボブかい?…あいつはクビにした。ソウルメイトが聞いてあきれるよ。奴はアスホールだ!」とかそういう展開ではありません。あんな上手にギターを弾けてなんでも僕の言うこと聞いてくれる人をバンドから追い出すわけありません。
 ゲー音部で部員が企画を持ち寄り、メンバーを部内で募って成立したバンドがライブに出る…という流れだったので、そこに乗っからせてもらったのです。
 僕は当然ですがギター、てまりは今回キーボードなしのボーカルのみを担当します。
 もう一人のギターにはゲー音部きってのHR/HMギタリストでジェミニ誘導のリーダー、ろみさん。
 ベースは関西ゲー音部、『Sound of Ciel』、ゲーム音楽バンド『恵美須町』で活躍中のSugiさん。
 ドラムはゲームレジェンドの指ドラムでもおなじみ、関東ゲー音部のchihiroさん。
 キーボードは札幌ゲー音部や伝説のゲームミュージックバンド「コロポックリ」でも活躍していた、さば夫さんが担当してくれます。
 これはたとえて言うなら、そう…ファミコンジャンプのようなオールスター感だぜー!(不吉な比喩)

 このイベントには、他にも
 ウィンドシンセをメインにしたフュージョンサウンドの「Polygon Wings」
 ベース3本でゲームサウンドを再現する画期的な試みである「ベスの極み翁」
 ゲー音部にしかわさんのソロ活動「レトロゲーム弾き語り」
 ワールドミュージック的ゲーム音楽を本格的に聴かせる「民族音楽チーム」
 凄腕プレイヤーのアドリブセッション「TAKEKEN with friends」
 謎に包まれたゲーム音楽バンド「スヌーピーズ」
 満を持して関東に乗り込む「札幌ゲー音部」、そしてこれぞゲー音部!のサウンドを奏でる「ファミコンやろうぜ」
 …と、1日で9ユニットの演奏を楽しむことができます。また、恒例のリクエストコーナーもあるようなので、僕もFFとかロマサガとか昔のイースとかリクエストされたら弾きまくるぞー!…って、ゲー音部はそういう方向性じゃないかもしれませんが。とにかく古今東西のゲームミュージックが好きな人ならきっと忘れられないイベントになることと思います。

 さて、今回僕が出るFluffing Mooglesですが、「ソプラノボーカルとゲームミュージックの出会い」ということでやってみようと思っています。もともと歌詞のあるものはロックバンド的なアレンジを、歌詞のないインスト曲はボーカルを楽器の一つとして組み込んで演奏します。インスト曲に歌詞をあてはめるのではなく、主旋律や副旋律をボカリーズで…という感じです。
 曲はいつも通りファミコンやらスーファミから選んでいますが、メンバーで話し合って決めたので、けっこう真剣にゲームミュージックのメロディの良さを楽しめる線になっています。全部僕が選んぶのだったらボコスカウォーズとか、ヴォルガード2とかやってソプラノボーカルで「8方向〜はーちほうこう〜♪」とかやったのかもしれませんが、ホント真面目な選曲です。きっと楽しんでもらえると思います。
 
 実はパラメキア帝国の活動をしている時に、いつも思っていたのは、ボーカルをあんまり生かしきれてないよなーということです。だんだんボーカルが前面に出るアレンジも考えていってはいるのですが、たとえて言うと、作る料理が決まっていないのに食材はある…みたいな感覚もあるのです。これはパラメキア帝国のように「ハードロックでギターインスト」とフォーマットが決まっている中でやるよりも、むしろ一度「ボーカルがメイン」と決めて取り組んだ方が今後に自分でやるアレンジや演奏にも生かしていけるんじゃないかと考えました。

 もともとゲームミュージックは機械が発するものですが、いわゆる昔のピコピコ音にも生の音楽や楽器への指向性は常にあったように思われます。たとえばディスクシステムの音にビブラートがかかっているのを人が聴くとき、それはコンピューターが出す均質な信号の集まりではなくて、機械が「生」を目指して軋む音に変わるのだと思うのです。
 対して、クラシック音楽の中に出てくるソプラノの歌声は、洞窟や教会に音を響かせるためのものであったにせよ、オーケストラの音の壁を乗り越えるためのものであったにせよ、人間が声帯を震わせて自然に発する音声とはかけ離れています。そして、多数の人間が響きを合わせて更に大きな音を発したり、または和音を作ったりするために、均質なものになっていったわけです。
 目的地が正反対にあるものが交差するとき、面白い表現が生まれるんじゃないかなと思って、僕はゲーム音楽バンドにソプラノボーカルが乗ることの意義を感じています。

 まあ、それは勝手に僕が思っていることです。今回は自分のバンドの活動ではありませんし、メンバーはバラバラな場所から集まっているわけだし、今回は概念がどうとかいうよりもとにかくまずは演奏を楽しもう!という雰囲気でやるのが正解だと思っています。僕もとにかく自分がニコニコして気持ちよく弾きたいと思います。各パートの弾き方などもメンバーの皆さんにお任せてしており、実際にメンバーが顔を合わせてリハーサルしてみたら、いまアレンジ案として挙げている曲の感じもまた全然違うかもしれません。イベント名の「サウンドテスト」にふさわしく、新しい人や音の出会いがあることを楽しみにしています。
 
 パラメキア帝国を結成した頃、まわりに同様のバンドがほとんど無くて、仲間を求めて地方に行ったり、ワンマンでやらざるをえなかったり…ということを思い出すと、同様のゲーム音楽をする人たちだけで対バンのイベントが開催されることを本当に嬉しく思います。そして、この日に参加した人は、ゲーム音楽を聴いて懐かしい気分に浸るだけでなくて、ゲー音部の風に触れて「俺もひとつ仲間を集めて何かやってみようかな」とか、もっと言ったら「新しい楽器を手にとって好きなようにゲーム音楽弾いてみようかな!」と思えるような素敵な1日になる気がします。ぜひお越しくださいね。

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